不当解雇
★業績悪化のための解雇理由。
★上司との折り合いが悪い部下がいる。
★不正を行った従業員への始末書対応。
★営業成績が不良であるなど
企業が,人を解雇する理由は多々あります。
しかし,雇用主や会社が労働者を解雇するためには,客観的かつ合理的な理由がなければなりません。
御相談頂ければ,解雇が認められる理由があるのか?お答えします。
また,雇用主や会社を代弁して、従業員への改善指導や退職交渉をします。
解雇無効の場合には、職場復帰前でも、雇用主や会社に対して解雇後の賃金・給与の請求が可能な場合がありますので、従業員への対応を間違えると法的な紛争が生じる可能性があります。
円満退職のためには,早期に弁護士を頼んで対応する必要があります。
まずは,お気軽にご相談ください。
1.本人の営業成績不振による解雇
会社であれば、営業職に売上を求めるのは当然です。
しかし、売上の平均が社員平均を下回ったり、営業成績のランキングが平均よりも下であった場合でも、会社による解雇が有効と認められるとは限りません。
本人に改善の意欲があると判断されれば、営業成績が低くても解雇は無効とされる場合があります。
営業成績不振による解雇は、営業成績の他、本人の勤務年数や、新卒採用か中途採用か、会社の社員教育の実績、本人の努力の有無など総合して判断されますので、まずは弁護士に御相談下さい。
2.会社の業績不振による整理解雇
本人には、解雇される理由はないので、4つの条件を満たさない限り、会社の業績不振による解雇は認められません。
①人員整理の必要性
従業員を解雇しなければならないほど、実際に業績が低下している必要があります。単に経費を節減し利益率を向上させるための解雇は認められません。
また、大きな設備投資をしたことによって一時的な赤字を生じても、人員整理の必要性が生じたとは認められないと考えられています。
②解雇回避義務の履行
従業員の人件費を削減する必要性があったとしても、役員給与のカットや希望退職者の募集、労働時間調整などの手段によって人件費を削減することで業績不振に対応できる場合には解雇は認められないと考えられています。
③解雇対象者の選定の合理性
現在の経営陣や上司の好き嫌いによって、解雇対象者を選ぶことは認められません。
過去の実績や従業員の能力等を考慮して客観的な基準で解雇対象者を選んでいなければ解雇は無効と考えられています。
④解雇手続の妥当性
会社は、従業員を解雇する前に、解雇対象の従業員や労働組合と話し合いをして、解雇について理解を得る努力をする必要があります。
3.本人の勤務態度不良による解雇(懲戒解雇)
多額の金銭の横領などの刑事罰を受ける事件であれば、懲戒解雇もあり得ます。
しかし、遅刻や備品破損、無断欠席などで、解雇まで行うことは解雇権、懲戒権の濫用にあたり、解雇が無効になる場合があります。
退職勧奨
退職するかどうかは労働者の自由意思で決定するものですから、会社は退職を強要することはできません。
しかし、解雇理由がないが人件費を減らさざるを得ない、管理職ポストが無い等で、会社側から労働者に対して退職を促す場合もあります。
退職届を提出させたとしても退職勧奨についてはやり方によっては、退職強要となり無効となってしまう場合があります。
法的には実質的な解雇である、強迫や詐欺、錯誤などの理由で退職の撤回が可能な場合があります。
その場合には、会社は労働者に対して原則として出社していない賃金の支払いをしなければなりません。
また、労働者がストレスから体調不良になってしまうなど損害賠償請求の対象となる場合もあります。
退職勧奨については、状況によっては、会社側に不法行為が成立して、慰謝料の請求の対象となるのです。
御相談頂ければ、会社側の退職勧奨が違法な退職強要にならないようにアドバイスや直接交渉することも可能です。
労働者側の権利は法的に保護されておりますので、会社側は違法行為を行わないように注意が必要です。